読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

おもしろプロダクション

おもしろき こともなき世を おもしろく

甲子園18号門クラブ

f:id:unlucky-monkey:20160910112536j:plain

春と夏の高校野球の甲子園大会に「8号門クラブ」と呼ばれる観客がいる。全試合バックネット裏の最前列で観戦することに情熱を注いでいる人たちで、蛍光の黄色いベースボールキャップにラガーシャツを着た通称ラガーさんが有名だ。バックネット裏に通じる入口が8号門で、全国からそこに集まってくることからつけられたネーミングらしい。

テレビ中継を見ているとプレイそっちのけで気になってしまうことがある。最近バックネット裏はユニフォームを着た小学生たちが座るドリームシートになったので、テレビ中継にラガーさんたちが映ることは少なくなってしまった。たまに打球の行方を追うカメラに映ることがあって、見つけるとつい反応してしまう。

 

で、それとは次元が違うのだけれど、僕は甲子園で「18号門クラブ」というのをひそかに結成している。部員はまだ僕ひとりだけ。8号門がバックネット裏のいちばんいい席の入口であるのに対して、18号門はレフト外野のいちばん安い席の入口で(プロ野球で2000円前後、高校野球は無料)、タイガース戦のときはタイガースファンとビジターチームのファンが入り混じる席である。

「18号門クラブ」といっても本家のように全試合を生観戦しているわけではなくて、高校野球プロ野球を合わせて年に5、6回見に行くくらいののナンパな活動をゆるゆると続けているだけである。

高校野球は春より夏のほうが雰囲気が好きで、毎年夏に2、3回見に行っている。あとは関西に住んでいるとわりに肩身が狭いのだけど、プロ野球は広島カープのファンなので、カープが甲子園に来るたびに、チケットが取れるかぎり見に行っている(今年のカープは春先から調子がいいので、なかなかチケットが取れない。ぶつぶつ)。

 

それはさておき、甲子園はプロ野球のホームグラウンドでは少なくなった「屋外」と「天然芝」の両方がそろった本当に気持ちのいい球場で、そこにいるだけで幸せな気持ちがふつふつと沸き起こってくる。

試合はひいきのチームが勝てばうれしいけど、そう毎回勝てるものでもないし(プロ野球だったら優勝チームで勝率6割ちょっと)、球場の雰囲気を楽しめるかどうかが僕にとっては重要だ。

あと、同じ球場の同じような場所で試合を見ていると(僕の場合だとレフト外野席)、バッターがボールを打った瞬間にスタンドに届くか届かないか、またはホームランになるかファールになるかがわかるようになってくる。僕の感覚だと9割くらいの確率で当たる。

バッターが打った瞬間、まわりの観客がワッと歓声を上げて立ち上がっても、「いやこれはセンターフライだからさ」みたいな感じで平静を保って座っていることができる。そして溜め息混じりに座る観客に対して「わかってないよね」と心の中で思ったりする。こうやって書いてると感じ悪いな……。

これはかなりどうでもいい能力だけど、まあこういうあまり役に立たない特殊能力が身につくのが「18号門クラブ」の入部特典です。