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おもしろプロダクション

おもしろき こともなき世を おもしろく

『恋する惑星』は犯罪映画だった

映画

これまでずいぶんたくさん映画を見てきたけれど、自分が10代の頃(というとそのまま90年代)に繰り返し見ていた映画というのは、ずっとあとになっても深い印象が残っているものです。

恋する惑星』『天使の涙』『トレインスポッティング』『デスペラード』『パルプ・フィクション』『トゥルー・ロマンス』『ナチュラル・ボーン・キラーズ』『レオン』『ユージュアル・サスペクツ』『キッズ・リターン』などなど……。

というわけで、高校時代の僕のヒーローは金城武ユアン・マクレガーアントニオ・バンデラスであり、悪役はもちろんケヴィン・スペイシーであり(あの強烈な役以降どの映画に出ていても悪人にしか見えない)、アイドルはナタリー・ポートマンフェイ・ウォンだった。ユマ・サーマンは高校生には刺激が強すぎた。

 

最近、といっても去年かおととし、テレビで『恋する惑星』がやっていたので久しぶりに見てみたら、おもしろかったしフェイ・ウォンは相変わらずかわいかったのだが、これってがっつり犯罪映画だよなと思った。

ストーリーはいくつかの話が交差していく形式で、その中に飲食店で働くウェイトレスのフェイ・ウォンが、常連客の警官のトニー・レオンに恋をするというのがある。そこまではいいんだけど、彼女は気持ちをストレートにぶつける代わりに、警官の留守中に彼の家に忍び込んで、勝手に水槽に金魚を入れたり、歯ブラシを交換したり、ベッドで髪の毛を見つけて喜んだりする。もうやりたい放題。挙句の果てにはトニー・レオンと恋人が話しているところに近づいて恋人の髪の毛をさわったりするし。

ちょうどそのシーンがあったので貼っておく。フェイ・ウォンの歌もいいね。

 


恋する惑星 Faye Wong フェイ・ウォン 夢中人

 

ストーカー行為とか不法侵入とか器物破損とか、いろいろな犯罪が組み合わされているのもすごいが、それをポップに見せているところもある意味すごい。10代の頃に何度もこの映画を見たけれど、そんなことはちっとも気づかなかった。たぶんフェイ・ウォンに見とれてばかりいたからだ。恋は盲目ってやつですね。

今回あらためて見返してそんな当たり前のことに気づきつつ、それでも見たあとに幸せな気持ちになれるいい映画だった。クリストファー・ドイルの映像は今見ても最高にかっこよかった。